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成田農園のよもやま話~第15回~

皆さんこんにちは!

 

千葉県成田市でさつまいもやお米を生産している農家の

成田農園合同会社、更新担当の富山です。

 

 

 

🌱 さつまいもの苗作り ― 良い苗が収穫を決める

 

 

 

さつまいも栽培における最初の大仕事が 苗作り です。

秋に立派なさつまいもを収穫するためには、この春先の段階でどれだけ健康的で強い苗を育てられるかがすべての鍵を握っています。

農家にとっては「ここで失敗すれば収穫まで響く」というほど重要で、まさに経験と技術が試される工程です。


🛏️ 苗床づくり ― 種いもを眠らせる場所

 

まずは、苗を育てるための 苗床(なえどこ) を準備します。

苗床は苗のゆりかごのような存在で、芽がしっかり伸びていく環境を整えることが目的です。

  • 土は水はけが良く、養分のバランスが取れたものを使用

  • 気温は20〜30℃を目安に保ち、発芽を促進

  • 地域や天候によっては、黒マルチやビニールトンネルを使い、地温を上げる工夫をする

 

この段階をおろそかにすると、芽が均一に出ず、良い苗が確保できません。

農家は毎年の気候の違いに合わせて微調整を行っています。


🌱 芽の生長管理 ― 光と水のバランス

 

種いもを苗床に伏せ込んでしばらくすると、芽が出てきます。

この芽をどのように育てるかが勝負どころです。

  • 日光:十分に浴びせて、葉を濃い緑色に育てる

  • 水分:乾燥させすぎず、しかし過湿を避けて病気を防ぐ

  • 間引き:芽が混み合うと風通しが悪くなるため、適度に間引きを行う

 

芽がヒョロヒョロに伸びすぎてしまうのは失敗のサイン。

節の間が短く、茎が太く、葉が元気な芽こそが「良い苗」とされます。


✂️ 苗の切り取り ― タイミングを見極める技術

 

芽が20〜30cm程度に伸び、葉の色が濃く、茎もしっかりしてきたら、いよいよ苗の切り取りです。

  • 切るのは朝の涼しい時間帯に行い、苗の鮮度を保つ

  • 傷つけないように丁寧に扱い、しおれを防ぐ

  • 葉の状態や病気の有無を見極めながら選別

 

農家は、この「切り取りのタイミング」を毎日の観察から判断します。

早すぎても遅すぎても苗の質が落ちてしまうため、ここに長年の経験が生かされます。


✅ まとめ

 

苗作りは、さつまいも栽培の土台そのものです。

  • 苗床での環境管理

  • 芽の生長を支える日々の観察

  • タイミングを見極めた切り取り

 

これらを積み重ねて育てられた苗は、その後の植え付けから収穫までを力強く支えてくれます。

言い換えれば、秋の美味しいさつまいもは、春の苗作りにすでに約束されているのです。

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

千葉県成田市でさつまいもやお米を生産している農家です。

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