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皆さんこんにちは!
千葉県成田市でさつまいもやお米を生産している農家の
成田農園合同会社、更新担当の富山です。
苗作りで育てた元気な苗を畑に植えるのが 植え付け の工程です。
多くの地域では5月頃、気温と地温が安定した時期に行われます。
この作業はただ苗を土に挿すだけではなく、収穫の形や量を左右する分岐点 ともいえる大切なステップです。
まずは畝を作ります。畝は水はけを良くし、根の成長を助ける役割があります。
その上に黒いマルチシートを張るのが一般的です。
雑草を防ぎ、管理作業を軽減
地温を高めて苗の根付き(活着)を促進
土壌の水分を保持し、乾燥を防止
この準備をきちんと行うかどうかで、苗の成長スピードや安定性が大きく変わります。
さつまいもの苗の植え方には主に3種類があり、それぞれ仕上がりの形や収穫量に影響します。
斜め植え
最も一般的で、芋の形がバランス良く揃いやすい。見た目の良いさつまいもを狙うときに使われます。
船底植え
苗の根元を曲げ、船底のようにU字に植える方法。大きく育ちやすく、収穫量を増やすのに向いています。
水平植え
苗を寝かせるように横に挿す方法。たくさんの芋がつきやすいですが、形が不揃いになる傾向があります。
農家は「量を取るか、形を揃えるか」を考えながら、目的に応じた植え方を選びます。
植え付け直後は、苗がまだ根を張っていないためとてもデリケートです。
根付くまではたっぷりと水を与える
強風や雨で苗が倒れたり抜けたりしないよう注意
枯れた苗が出た場合はすぐに補植してバランスを保つ
この時期の数週間をどう乗り越えるかで、秋の収穫の成否が決まるといっても過言ではありません。
植え付けは、収穫の「形」と「量」を決める重要工程です。
畝づくりとマルチ張りで土台を整える
挿し方を工夫して狙い通りの収穫を目指す
植え付け直後の丁寧な管理で苗を守る
苗作りで生まれた命を畑に送り出し、力強い成長へとつなげていく――植え付けは、さつまいも栽培の大きな節目です。
次回もお楽しみに!
千葉県成田市でさつまいもやお米を生産している農家です。
お気軽にお問い合わせください。
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皆さんこんにちは!
千葉県成田市でさつまいもやお米を生産している農家の
成田農園合同会社、更新担当の富山です。
さつまいも栽培における最初の大仕事が 苗作り です。
秋に立派なさつまいもを収穫するためには、この春先の段階でどれだけ健康的で強い苗を育てられるかがすべての鍵を握っています。
農家にとっては「ここで失敗すれば収穫まで響く」というほど重要で、まさに経験と技術が試される工程です。
まずは、苗を育てるための 苗床(なえどこ) を準備します。
苗床は苗のゆりかごのような存在で、芽がしっかり伸びていく環境を整えることが目的です。
土は水はけが良く、養分のバランスが取れたものを使用
気温は20〜30℃を目安に保ち、発芽を促進
地域や天候によっては、黒マルチやビニールトンネルを使い、地温を上げる工夫をする
この段階をおろそかにすると、芽が均一に出ず、良い苗が確保できません。
農家は毎年の気候の違いに合わせて微調整を行っています。
種いもを苗床に伏せ込んでしばらくすると、芽が出てきます。
この芽をどのように育てるかが勝負どころです。
日光:十分に浴びせて、葉を濃い緑色に育てる
水分:乾燥させすぎず、しかし過湿を避けて病気を防ぐ
間引き:芽が混み合うと風通しが悪くなるため、適度に間引きを行う
芽がヒョロヒョロに伸びすぎてしまうのは失敗のサイン。
節の間が短く、茎が太く、葉が元気な芽こそが「良い苗」とされます。
芽が20〜30cm程度に伸び、葉の色が濃く、茎もしっかりしてきたら、いよいよ苗の切り取りです。
切るのは朝の涼しい時間帯に行い、苗の鮮度を保つ
傷つけないように丁寧に扱い、しおれを防ぐ
葉の状態や病気の有無を見極めながら選別
農家は、この「切り取りのタイミング」を毎日の観察から判断します。
早すぎても遅すぎても苗の質が落ちてしまうため、ここに長年の経験が生かされます。
苗作りは、さつまいも栽培の土台そのものです。
苗床での環境管理
芽の生長を支える日々の観察
タイミングを見極めた切り取り
これらを積み重ねて育てられた苗は、その後の植え付けから収穫までを力強く支えてくれます。
言い換えれば、秋の美味しいさつまいもは、春の苗作りにすでに約束されているのです。
次回もお楽しみに!
千葉県成田市でさつまいもやお米を生産している農家です。
お気軽にお問い合わせください。
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