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日別アーカイブ: 2025年4月21日

成田農園のよもやま話~第6回~

皆さんこんにちは!

 

成田農園合同会社、更新担当の富山です。

 

 

🌱さつまいも栽培の1年

~畑作りから収穫まで、1本のさつまいもに込められた農家の想い~


今日からは、さつまいもがどのように育ち、皆さんの食卓に届くのか――
その舞台裏をシリーズでお届けしていきます🍠

第一回は、「さつまいも栽培の1年間の流れ」について。
一見シンプルに思えるさつまいもの栽培ですが、実は春から冬まで、約1年がかりの丁寧な工程があるんです。


📅 さつまいも栽培の年間スケジュール

 

季節 作業内容
春(4〜5月) 土作り・苗植え
夏(6〜8月) つるの管理・雑草対策・病害虫の防除
秋(9〜11月) 収穫・熟成
冬(12〜2月) 保存・選別・出荷準備

🌸春:土作りと苗の植え付け(4〜5月)

 

さつまいもの栽培は、「良い畑づくり」から始まります。

まず、前年の秋から畑を耕し、雑草や残根を取り除きます。
その後、春には水はけがよく、適度に栄養のあるフカフカの土壌に整え、畝(うね)を立てます。
ここでの土作りがうまくいっていると、根が真っ直ぐ深く伸び、形の良いさつまいもになります。

苗植えは気温と地温が安定してからが勝負!
北総台地のような温暖な地域では4月中旬〜5月上旬にかけて、**切り苗(つる苗)**を畑に植えていきます。


☀️夏:つるの管理と雑草・病害虫対策(6〜8月)

 

苗を植えてから夏にかけては、ぐんぐんとつるが伸びて畑一面が緑に覆われる季節です。

ただし、つるが伸びすぎてしまうと養分がイモに届かず、実が太らない「つるボケ」の原因になります。
このため、つる返し(つるの先端を持ち上げて根が出ないようにする)という手作業が欠かせません。

同時に、夏場は雑草の勢いもすごい時期
放っておくとさつまいもが日陰になってしまうため、草取りも地道な作業が続きます。

また、病害虫(アブラムシ、ヨトウムシなど)も出やすいため、農薬の使用を最小限に抑えながら健康な葉と茎を守る管理が求められます。


🍁秋:いよいよ収穫・そして熟成(9〜11月)

 

夏の間じっくり育ったさつまいもは、秋になるといよいよ収穫の季節です。

畑の土をめくりながら、1本ずつ丁寧に掘り出す収穫作業。
力を入れすぎると折れてしまうこともあるため、とにかく慎重に、優しく掘り上げる必要があります。

収穫後すぐのさつまいもは、水分が多く、まだ甘みも控えめ。
ここからがもう一つの勝負どころ――熟成です!

収穫したさつまいもは、温度13〜15℃・湿度85〜90%という条件を保った熟成庫で2〜4週間ほど寝かせます。
すると、デンプンが糖に変わり、あのねっとりとした甘さが生まれるのです。


❄️冬:保存と選別、そして出荷へ(12〜2月)

 

冬になると、熟成を終えたさつまいもを、保存状態を保ちながら順次出荷していきます。

  • 形が良いものを贈答用に

  • 中サイズはスーパー・直売所へ

  • キズのあるものは加工用や焼き芋向けに

 

保存中も、乾燥や凍結、カビなどを防ぐため、定期的な状態チェックが欠かせません。

農家によっては、この時期に来年の土づくりや堆肥の仕込みを始めるところも。
つまり、さつまいも作りに“オフシーズン”はないのです。


✅まとめ:1本のさつまいもに込められた1年の手間と想い

 

私たちが普段何気なく食べているさつまいも。
でもその1本には、春の土作りから始まり、夏の草取り、秋の収穫、冬の保存まで、1年がかりの作業と愛情が詰まっています。

とくに、北総台地のような自然豊かな土地では、**土と気候の力を最大限に活かすための“人の手”**が欠かせません。

次回は、【苗植えのコツと、甘いさつまいもを作る秘訣】を詳しくお届けします!
これからさつまいも作りに挑戦したい方にも、ぜひ参考にしていただければと思います🍠

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

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